生き物を飼うという事は、正しい知識とそれなりの心構えが必要です。
ここではインコの巣引きについてお伝えしていますが、飼育初心者ならば
「そもそも巣引きって何?」と、そこから疑問に思う方もなかにはいるのでは?
正しい基礎知識を取り入れる為にも、ここでしっかりと学んでいきましょう。
春や秋が巣引きのシーズン
「巣引き」とは、飼っている鳥が繁殖すること、または、繁殖させること。
家族の一員であるかわいいインコに卵を産ませ、ヒナを育てて世代をつなげるのは大きな喜びです。
一般的に、若鳥が発情するのは、生後数カ月。母鳥の適齢期である1~3歳に巣引きするのがよいでしょう。
それよりあとになると、負担が大きくなります。
インコには決まった繁殖シーズンはありませんが、春や秋が巣引きの多い時期です。
逆に、じめじめした梅雨時や暑い夏場、寒い冬は体力を消耗することもあり、巣引きに適していません。
まずはお見合いからスタート
発情期が近づくと、オスはろう膜の色が濃くなり、メスはクチバシが褐色になります。
まず、オスとメスをお見合いさせますが、いきなり同じケージに入れず、できれば別々に入れたケージを並べて反応を見ると安心。
ケージ越しに隣り合わせになっていても大丈夫そうなら、同じケージに入れてみます。
相性がよければ、身を寄せ合ったり、顔を近づけ合ったりするでしょう。
産卵用の巣箱をケージの中に用意してあげましょう。
逆に、けんかをするようなら、相性がよくありません。巣引きはあきらめたほうが無難です。
メスが巣箱にずっと入れば産卵のサイン
メスが巣箱に入ることが多くなったら、交尾が成功した証拠。
巣箱にこもりがちになり、エサの時間だけ出てくるようになったら、産卵のサインです。
最初の交尾から1週間くらいで産卵となり、卵は1日おきに1個ずつ、全部で5~6個産みます。
そのあと、メスは巣箱にこもって卵を温めます。17~18日後に、ヒナが誕生。
ヒナの声が聞こえたり、メスが巣から出てくることで産卵が終わったことがわかるでしょう。
メスが卵を温めている間、子育てをしている間は、くれぐれも巣箱の中を覗いたり、開けたりしないことが大切。
巣箱の中に手を入れるのは、ヒナの誕生後、10日以上たってからにします。
巣引きは年に多くて3回までに
相性のよいカップルで、最初の巣引きに成功すれば、年に5回くらい卵を産みます。
ただ、産卵はとても体力を消耗します。
インコのためにも、年に3回までにとどめておくようにします。ケージを分けるなどしましょう。
ヒナが誕生したら、親鳥が差し餌をします。食事の量を増やし、新鮮な水もたっぷり用意しましょう。
生まれてくる命に責任を持つ
巣引きを考える際に頭に置きたいのは、「命を生み出す」ということ。
無事にヒナが誕生しても、自宅で育てられなければ、里親を探さなければいけなくなります。
新しく生まれてくる命に責任を持てなければ、簡単な気持ちで巣引きをしてはいけません。
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