クリッピングについては賛否両論。
行った場合、行わない場合、それぞれにメリット・デメリットがあり、これといった絶対的な答えはありません。
ここでは、クリッピングを行う際の手順や注意点を紹介していますが、その後のケアやデメリットなども十分考慮してから行ってくださいね。
クリッピングは羽を切ること
鳥が窓から脱走してしまうのを防いだりする目的で、羽を切ることがあり、それを「クリッピング」または「クリップする」と呼んでいます。
クリッピングをすると飛べなくなったり、飛びにくくなったりまします。
放鳥のときなど、うっかり外に逃がしてしまった……ということもなく、また、狭い部屋で飛ぶときにぶつかったり、落ちたりしてけがをするリスクを減らせるともいわれています。
ただ、飛ぶのは鳥の本能。人間の都合で羽を切るのはよくないと考える人も多いようです。
運動不足になりがちといった弊害も無視できません。
単に飼い主さんが「飛べないと世話が楽だから」といった短絡的な考えでクリッピングを選ぶことはしたくないものです。
風切羽を切る
クリッピングの方法は、2人1組で行いましょう。
ひとりがインコの体を包んで頭と足を抑え、インコが落ち着いてきたら、もうひとりがそっと羽を伸ばしてカットします。
「風切羽」と呼ばれる、翼の後ろのほうにある羽を斜めに切ります。
このとき、見た目がかっこ悪いからと、風切羽の一番外側を1枚だけ残す人もいるようですが、羽が折れやすくなるので危険。
残すのは避けてください。
また、羽の血管をよく確認して切ることが大事で、切りすぎると出血することもあります。
クリッピングをされた鳥は飛べないことを理解するまで時間がかかります。低いところで遊ばせましょう。
飛ぼうとして落ちてしまうこともあります。
しばらくすると羽は伸びてくるので、クリッピングは繰り返す必要があります。
そのままにしておくと、伸びてきた羽が引っかかり、けがなどをして危ないものです。
病院やペットショップでクリッピング
動物病院やペットショップに依頼してクリッピングしてもらうこともできます。
クリッピング料金としては1000円程度。ただし、動物病院では診察料などもかかります。
飼い主さんがクリッピングをした場合、「この人によって怖い思いをした」という思いがインコに残り、飼い主さんに対する信頼感を失ってしまうこともあります。
その点でも、動物病院やペットショップに依頼すると安心です。
クリッピングをしたら、そのあとのインコのフォローは十分にしたいもの。
スキンシップの時間を増やすなど、いつも以上に愛情を注いであげましょう。
小型のインコではクリッピングは少ない
現状では、大型のインコについてはある程度クリッピングをすることが多いようですが、小型のインコについてはクリッピングをしないほうが主流となっています。
インコの健康や安全のためにどうしても必要と判断される場合のみ、クリッピングをすることをおすすめします。
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